FP有賀です。
FP1級試験って何?
FP1級(実技)試験とは?
面接試験と筆記試験の違いは?
といった疑問に答えます。
<結論>
FP1級(実技)試験は、きんざいとFP協会がある。
きんざいは、面接試験が年3回!
FP協会は、筆記試験が年1回!
FP1級試験の傾向と試験範囲が大好きなFP有賀が解説します!
<もくじ>
FP1級の「実技試験」とは
FP1級(実技)試験について、詳しく見ていきましょう!
FP1級(実技)試験に合格=FP1級合格
FP1級(実技)試験に合格すると、FP1級に完全合格となります!
FP1級(実技)試験の合格率は高いので、FP1級(実技)試験を受験できれば、FP1級の完全合格は、もう目の前です!
FP1級(実技)試験は、「きんざい」と「FP協会」で実施
FP1級(実技)試験は、実施機関が2つあります。
- きんざい(正しくは、一般社団法人金融財政事情研究会)
- FP協会(正しくは、NPO法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会)
きんざいとFP協会で試験の実施の有無に違いがあります。
FP1級の「学科試験」は、きんざいのみで実施!
FP1級の「実技試験」は、きんざいとFP協会の両方で実施!
だから、FP1級の「実技試験」は、「きんざい」か「FP協会」のどれか1種類を選択して受験します。
んで、選択した実技試験に合格すれば、FP1級に完全合格となります!
きんざいでもFP協会のどっちでもFP1級を取得できることに変わりはありませんよ。
FP1級(実技)試験内容
FP1級(実技)試験の内容をまとめるとこんな感じ。
FP1級(実技)試験の範囲をまとめるとこんな感じ。
FP1級(実技)試験はどっちを選ぶ?
FP1級(実技)試験の違いを見ていきましょう!
合格率
安心してください、合格率がむちゃ高いです!
<合格率>
- きんざい:約83%
- FP協会:約91%
きんざいもFP協会もどちらも合格率は、かなり高いです。
FP1級(実技)試験を受験できるのは、FP1級の学科試験や、CFP試験に合格した人に限られているからです。
だから、「合格率が高い→簡単」ではなく、「受験生のレベルが高い→合格率が高い」のです。
なめてかかると、数パーセントの落ちる方に入っちゃいますよ!
試験の方式
試験の方式が面接試験か筆記試験か大きな違いです!
<試験の方式>
- きんざい:面接試験
- FP協会:筆記試験
きんざいは、面接試験です。
面接官の質問に答える試験です。(←詳しく、後で解説!)
一方、FP協会は、筆記試験です。
おなじみの、紙に答えを書く試験です。(←詳しく、後で解説!)
人気(受験者数の割合)
人気(受験者数の割合)は、どうでしょう?
<人気(受験者数の割合)>
- きんざい:約67%
- FP協会:約33%
FP1級(実技)試験を受験する、3人に2人はきんざいで受験、3人に1人はFP協会で受験しています。
なぜ、きんざいの方が受験者が多いのでしょうか?
その理由は、試験回数にあります。
試験回数
試験回数は、重要です。
<試験回数>
- きんざい:年3回(2月、6月、10月)
- FP協会:年1回(9月)
きんざいは、年3回(2月、6月、10月)に試験行われます。
だから、FP1級(学科)試験に合格したら、すぐにFP1級(実技)試験を受験できます。
例えば、1月にFP1級(学科)試験を受験→3月に合格発表→6月FP1級(実技)試験を受験という感じです。
一方、FP協会は、年1回(9月)にだけ行われます。
FP1級(実技)試験を受験するタイミングがちょうど9月合えば、スムーズに受験できます。
タイミングが合わなければ、1年近く待つことになります。。。
時間が経つと、忘れちゃうので、なるべく早く実技試験は、受験して合格しちゃうのがおすすめです!
申込方法
申込方法も違います。
FP1級(実技)試験は、限られた人しか受験できない、貴重な試験です。
だから、申込方法は、広く案内されない秘密の試験※となっています。
<申込方法>
- きんざい:FP1級(学科)試験の合格者へ申込書が郵送される
- FP協会:自分で申し込み
きんざいは、FP1級(学科)試験の合格者は、FP1級(実技)試験の申込書が自動的に郵送されてきます。
一方、FP協会は、FP協会に直接申し込みを行います。
- きんざい:25,000円
- FP協会:20,000円
ちなみに受験料は、きんざいよりFP協会の方が5,000円安くなっています。
<実技の名称>
細かい話だけど、FP1級(実技)試験の名称は、きんざいとFP協会で異なります。
- きんざい:資産相談業務
- FP協会:資産設計提案業務
合格証に記載される、実技の名称が違います。
どっちでとってもFP1級に違いはありません!
「きんざい」のFP1級(実技)試験とは
「きんざい」のFP1級(実技)試験について、詳しく見ていきましょう!
きんざいは面接試験
きんざいは、面接試験です。
だいたいこんな感じ。
試験会場に行ったら、待機室で待ちます。
前の人から順番に面接試験となります。
呼ばれたら、待機室の後ろの机と椅子で設例が渡されます。
15分間で設例を閲読します。
15分たったら、面接室に移動。
面接時間は12分です。
「設例の相談内容や検討すべき点を教えて下さい」
「どのような提案がありますか」
「●●特例を使う要件を教えて下さい」
とか聞かれるので、答えればOKです。
面接時間は、長そうだけど、質問を聞いて、答えるとあっという間に12分が経過しますよ。
で、面接は2回。
それぞれ違う設例、違う面接官で2回行われます。
設例は、設例1と設例2があります。
設例1が先か、設例2が先かは、試験当日の席順で決まります。
きんざいの面接で聞かれること
きんざいの面接で聞かれることは、設例の問題についてです。
設例1
中小企業のオーナー社長の相続・事業承継についての設例。
高齢のオーナー社長が、子に社長を譲ろうと思っているんだけど、自社株の評価額が高くて困っているみたいな問題です。
だから、取引相場のない株式の評価、株式の贈与や譲渡、事業承継の税制について問われますよ。
設例2
地主の不動産についての設例。
アパート経営をしているが老朽化しているので何とかしたいとか、親から相続した土地を活用したいみたいな問題です。
だから、不動産の有効活用、土地の譲渡に係る税金、譲渡所得の税制について問われますよ。
きんざいの試験範囲
きんざいの試験範囲について、詳しく見ていきましょう!
きんざいは、6分野全部が出題されることになっていますが、事実上3分野しか出題されません!
- ライフプランニングと資金計画
- リスク管理
- 金融資産運用
- タックスプランニング
- 不動産
- 相続・事業承継
出題されるのは、「タックスプランニング」、「不動産」、「相続・事業承継」の3分野です。
オーナー社長や地主についての知識の攻略が大切になってきます。
一方、「ライフプランニングと資金計画」、「リスク管理」、「金融資産運用」は、ほぼ聞かれません。
「FP協会」のFP1級(実技)試験とは
「FP協会」のFP1級(実技)試験について、詳しく見ていきましょう!
FP協会は筆記試験
FP協会は、筆記試験です。
<FP協会の試験の方式>
- ○×、四択問題、語群選択
- 計算・記述
- 論述
「○×」「四択問題」「語群選択」は簡単
「○×」「四択問題」「語群選択」は、CFP試験のような問題です。
筆記試験といっても、○×や四択の答え問題用紙に書いてある語群から選んだ答えを「筆記」するだけですよ。
「計算・記述」は準備が必要
ちょっと大変なのは「計算・記述」問題。
「( )に入る最も適切な数字を解答用紙に記入しなさい」みないな計算をさせて、答えの「数字」を「筆記」させる問題が出てきます。
「計算・記述」問題は、定番の問題をマスターして計算できるようにしておきましょう!
「論述」が最大の山場!
最大の難所は「300文字」の論述問題。
「●●法の●●の定義を説明し、FPとしてどのような点に留意すべきか、合わせて300字程度で述べなさい」という問題。
たいていは、消費者保護について聞かれるので、そこを300字にまとめて記述すればOKです。
過去問では、対応ができない(過去出た問題は、次回の試験ではでない)ので、予測不能です。
ある程度、当たりを付けて、事前に、記述できるようにしておこう!
FP協会の試験範囲
FP協会の試験範囲について、詳しく見ていきましょう!
FP協会は、6分野全部が出題されます。
試験問題の雰囲気は、CFP試験と似ています。
CFP試験の6分野を一気に受験する感じです。
6分野全部が出題されるので、しっかりと復習をして試験に臨みましょう!
FP1級(実技)試験まとめ
FP1級(実技)試験は、きんざいとFP協会がある。
きんざいは、面接試験が年3回!
FP協会は、筆記試験が年1回!